(仮称)東武曳舟駅前地区第一種市街地再開発事業は、東京都墨田区東向島二丁目に位置する東武曳舟駅前において、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が施行を予定する市街地再開発事業です。本地区は墨田区北部の広域拠点に位置付けられ、駅とまちの一体化や防災性向上、にぎわい創出を目的として整備が進められます。
約1.7haの区域を対象に、公共空間の質向上を重視した「広場型再開発」をコンセプトとし、住宅・商業機能を備えた複合施設の整備と都市基盤の再構築が図られます。計画では地上14階・高さ約45m、延床面積約2.2万㎡の建築物が整備され、240戸の住宅と店舗が導入される予定で、竣工は令和14年度が見込まれています。
(仮称)東武曳舟駅前地区第一種市街地再開発事業の概要
1.事業の位置と概要
東京都墨田区東向島二丁目の東武曳舟駅前において実施される市街地再開発事業。
UR都市機構を施行者とする広域拠点形成を目的とした複合再開発。
2.事業の背景
密集市街地や老朽建物の存在、防災性や安全性に課題を抱える地区状況。
駅前のにぎわい不足や都市機能分散を解消するための再整備の必要性。
3.まちづくりコンセプト
公共空間の質向上を重視した「広場型再開発」という新たな整備方針。
にぎわい創出と交流促進、防災性向上を同時に実現する都市空間形成。
4.立地特性と区域規模
曳舟駅徒歩1分、京成曳舟駅徒歩3分の高い交通利便性を有する立地。
約1.7haの区域を対象とした駅前一体型の都市再編。
5.施設計画と建築規模
地上14階・高さ約45m、延床面積約2.2万㎡の複合建築物の整備。
240戸の共同住宅と低層部店舗による居住・商業機能の集積。
6.事業推進体制
UR都市機構と民間事業者が連携する公民協働による事業推進体制。
設計・合意形成・運営支援まで担う事業パートナーの参画。
7.整備効果と将来像
駅前広場や歩行者空間整備による安全性と回遊性の向上。
にぎわい創出と防災性強化を両立する持続可能な複合市街地の形成。

(仮称)東武曳舟駅前地区第一種市街地再開発事業の対象である東武曳舟駅前地区は、墨田区都市計画マスタープランにおいて区北部の「広域拠点」として位置付けられており、地域の交通結節点として重要な役割を担っています。

しかしながら、周辺には老朽化した建物や狭隘道路が多く、防災性や安全性に課題を抱えているほか、駅前に十分なにぎわい空間が形成されていない状況にありました。こうした背景から、土地の高度利用と都市機能の集積を進め、広域拠点にふさわしい都市環境を形成することが求められています。また、京成曳舟駅周辺との連携強化により、エリア全体の回遊性や魅力向上を図ることも重要なテーマとなっています。

(仮称)東武曳舟駅前地区第一種市街地再開発事業では、従来の床供給中心の再開発とは異なり、「広場型再開発」という新たな考え方が導入されています。これは建物整備だけでなく、広場や歩行者空間などの公共空間の質を高めることに重点を置くものです。地域住民の交流や滞留を促す空間を創出することで、単なる通過点ではなく、人が集い活動する場としての駅前が再構築されます。これにより、にぎわいの創出だけでなく、防災性の向上や地域コミュニティの強化といった多面的な効果が期待されています。


計画地は東京都墨田区東向島二丁目の一部に位置し、東武スカイツリーラインおよび東武亀戸線の曳舟駅から徒歩1分、京成押上線の京成曳舟駅から徒歩3分という極めて交通利便性の高い場所にあります。

区域面積は約1.7haで、駅前という立地を活かした高度利用が可能なポテンシャルを有しています。一方で、周辺には木造住宅が密集するエリアも残っており、再開発による不燃化や都市基盤整備が急務とされてきました。このように、高い利便性と課題の両面を併せ持つ地区であることが、本事業の意義をより大きなものとしています。


再開発で整備される施設建築物は、鉄筋コンクリート造・地上14階建て、高さ約45mの中高層複合建物となる計画です。建築敷地面積は約3,989㎡、建築面積は約2,324㎡、延床面積は約22,154㎡に達し、容積対象面積は約16,704㎡となります。用途としては共同住宅と店舗が導入され、住宅は240戸が計画されています。店舗は主に低層部(1階および2階の一部)に配置され、駅前のにぎわいを形成する役割を担います。これにより、居住・商業が一体となった複合的な都市機能が実現される見込みです。


(仮称)東武曳舟駅前地区第一種市街地再開発事業はUR都市機構が施行者となり、民間事業者のノウハウを活用する形で推進されます。事業パートナーには阪急阪神不動産株式会社および株式会社ユーデーコンサルタンツが選定されており、施設の基本設計や事業計画の策定、関係者との合意形成支援などを担います。また、保留床の取得や将来的な特定建築者としての参画も想定されており、民間主導の柔軟な開発が可能となっています。さらに、エリアマネジメント組織の形成支援も役割の一つとされており、完成後のまちの運営まで見据えた体制が構築されます。


事業は令和8年頃から本格的に進展し、権利変換や特定建築者の選定を経て、令和12年度頃の着工、令和14年度の竣工が予定されています。完成後は、駅前に広場や歩行者空間が整備されることで安全で快適な動線が確保されるとともに、商業機能の導入により地域のにぎわいが大きく向上する見込みです。また、老朽建物の更新や道路整備によって防災性が高まり、災害に強い都市基盤が形成されます。さらに、多様な世代が住み続けられる住宅供給とコミュニティ形成の促進により、持続可能な都市環境の実現が期待されています。
出典
・独立行政法人都市再生機構 (仮称)東武曳舟駅前地区第一種市街地再開発事業 事業パートナー選定のお知らせ〔東京都墨田区〕
・墨田区 「東武曳舟駅周辺地区まちづくり方針」を策定しました
最終更新日:2026年4月19日