エジプトの新首都「ニューカイロ」に、地上43階、高さ240mの「フォーブスインターナショナルタワー」が建設される予定で、このビルは水素を主な動力源とする可能性があると発表されています。設計はAdrian Smith + Gordon Gill Architecture (AS+GG) が手がけています。ビルは水素75%、太陽光発電25%で稼働する計画で、環境負荷を減らすため、低炭素コンクリートやバブルスラブなどの素材を使用し、ネットゼロカーボンを目指しています。さらに、建物の外観にはソーラーパネルを設置し、エネルギー効率を高めます。
→Adrian Smith + Gordon Gill Architecture Forbes International Tower
計画の概要
- 建設計画
エジプトの新行政首都に「フォーブスインターナショナルタワー」が建設され、高さ240メートルの43階建ての超高層ビルとして水素を主な動力源とする予定です。 - 持続可能なデザイン
ビルの動力は水素75%と太陽光発電25%で賄い、カーボンフットプリントを抑えるために、低炭素コンクリートや再生可能エネルギーを活用した持続可能な設計が施されます。 - 水の再利用
現場での水のリサイクルや雨水収集システムを導入し、淡水使用量を73%削減することで、水不足が深刻なエジプトの環境に対応します。 - クリーンな水素エネルギーの使用
LOHC技術を採用し、安定的かつ効率的に水素を貯蔵・供給することで、エネルギー管理を強化し、建物の排出量削減を目指します。 - CO2削減
建設素材や工法に工夫を凝らし、エンボディドカーボンを58%削減。さらに、建物のライフサイクルを通じて「ネットネガティブカーボンビジョン」の実現を目指しています。 - エネルギー効率の向上
最新のエネルギー管理技術により、エネルギー使用量を46%削減し、年間630万KgのCO2削減に寄与する建物のエネルギー効率が向上します。 - 環境配慮型のランドスケープ
SWAによる「フォーブスパーク」の設計が施され、ソーラーパネル付きのキャノピーやWi-Fiクラウドが備わり、利用者に快適でテクノロジー豊かな環境を提供します。 - 未来の象徴的建築
持続可能性とラグジュアリーが融合したフォーブスインターナショナルタワーは、エジプトの新しい象徴として、世界中の企業や人材を惹きつけ、地域の成長と創造性の触媒となることを目指しています。
現地での水リサイクルや雨水収集システムを採用し、エジプトで深刻な淡水問題に対応するため、室内の水使用量を73%削減することを目指しています。LOHC(液体有機水素キャリア)技術を使用して水素を安定的に貯蔵・輸送する計画で、従来のインフラを活用して水素供給を効率化することを目指しています。水素の使用によって建物の二酸化炭素排出量を削減する新たな取り組みです。
建設材料と工法の工夫により、エンボディドカーボンを58%削減し、さらに年間180万KgCO2相当を削減。これにより、「ネットネガティブカーボンビジョン」を達成し、ゼロカーボン証明書の取得を目指しています。
床下空気分配やPower Over Ethernet照明などの最新のエネルギー管理システムを導入し、エネルギー使用量を46%削減。建物全体の統合システムが、年間630万KgCO2相当の削減に貢献しています。
建築事務所SWAによるランドスケープ設計が施され、「フォーブスパーク」と名付けられた周辺エリアには、ソーラーパネルを搭載したキャノピーが設置され、Wi-Fiクラウドや充電施設が備えられたテクノロジー豊かな環境を提供します。
フォーブスインターナショナルタワーは、LEEDプラチナ認証を目指し、ラグジュアリーなデザインと先進的な持続可能性を融合した象徴的な建物です。このタワーはエジプトの若い世代に成長と創造性を刺激する一方、世界中から人材と企業を引き付けることを目指しています。
エジプトの新首都「ニューカイロ」は、カイロの人口過密や渋滞を解消し、政治・経済・文化の新たな中心地とするために建設が進む大規模都市プロジェクトです。カイロから東へ約45kmの場所に、約714平方キロメートルの面積で開発が進められています。首都機能の移転や最新のスマートシティ技術、持続可能なインフラが導入され、2030年頃までに完全な稼働を目指しています。大規模な雇用創出と海外投資の促進が期待されており、エジプトの経済と社会発展を支える役割を担います。
最終更新日:2024年11月6日