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岐阜県瑞浪市「瑞浪駅南地区第一種市街地再開発事業」の都市計画案縦覧が開始!!3棟の複合再開発ビルを建設へ!!

岐阜県瑞浪市が進める「瑞浪駅南地区第一種市街地再開発事業」の都市計画案が公表され、2025年10月6日より縦覧が開始されました。瑞浪駅南側の約0.9ヘクタールを対象とする再開発では、老朽化した商業ビル群を一新し、商業・住宅・公共機能を備えた3棟の再開発ビルが整備されます。駅前広場の拡張や歩行者空間の改善も図られ、駅南北を一体的に再生する都市拠点の形成が目的です。

市は2026年度中の再開発組合設立を目指しており、都市計画決定後に着工・完成スケジュールを固める方針です。隣接する駅北地区では、図書館を含む複合公共施設の整備が進められており、南北両エリアの連携による「にぎわいと利便性の再生」が瑞浪駅周辺まちづくりの柱となっています。

→瑞浪市 都市計画案の縦覧について
→日刊建設工業新聞 瑞浪駅地区再開発(岐阜県瑞浪市)/瑞浪市、都計案縦覧開始/26年度中に組合設立
→瑞浪市 瑞浪駅周辺まちづくり

瑞浪駅地区再開発の概要

1.駅南地区の現状
老朽化した商業ビルやアーケードが並ぶ、かつての市中心拠点。
国道バイパス開通による商業機能の流出と、商店街の衰退。

2.再開発の目的
中心市街地としての再生と、にぎわい創出の実現。
居住・商業・交流機能を集約し、滞在型都市空間の形成。

3.都市計画案の概要
施行区域0.9ヘクタール、3棟構成による複合再開発。
住宅約110戸、商業・公益・駐車場など多機能空間の整備。

4.駅前広場と歩行者空間
駅前広場の拡張と交差点改良による交通環境の改善。
快適で安全な歩行者ネットワークの形成。

5.駅北地区との連携
図書館を含む複合公共施設整備による北口エリアの再生。
南北自由通路改良と改札新設による一体的利便性の向上。

6.事業体制と進行状況
再開発準備組合の設立と、地権者・企業・行政の協働。
長谷工コーポレーションやフージャースによる専門支援体制。

7.将来像と期待効果
次世代に継承できる魅力的な中心市街地の創出。
にぎわいと交流を生み出す「瑞浪市の新たな顔」への進化。


*瑞浪駅前から見た瑞浪駅南地区第一種市街地再開発事業区域内の様子

瑞浪駅南地区は、昭和40年代に建設された3~4階建ての商業ビルやアーケードが並ぶ、市内でも古くからの商業拠点です。しかし、国道19号バイパス沿いへの商業集積により、中心市街地としての機能は徐々に低下。建物の老朽化や区分所有の複雑化、高齢化の進行などが重なり、まちのにぎわいは失われつつあります。

一方で、JR中央本線瑞浪駅の1日乗降客数は約1万人にのぼり、交通利便性は高いエリアとなっています。学生や通勤客が多く利用する立地特性を活かし、居住・商業・交流機能を備えた再開発によって“駅に滞在したくなるまち”への再生が求められていました。

出典∶瑞浪市

市は2025年10月6日、「瑞浪駅南地区第一種市街地再開発事業」と高度利用地区の都市計画案の縦覧を開始しました。対象面積は約0.9ヘクタールで、駅前に隣接す6街区・9街区・10街区を中心に3棟の建物を整備します。10街区には約7,900㎡規模・約110戸の住宅を含む複合ビルを、9街区には屋内広場や駐車場、店舗を備えた約4,700㎡の施設を、6街区には約2,400㎡の商業施設を配置。延べ床面積は合計で約1万5,000㎡を見込みます。
都市計画審議会での審議を経て、年内にも都市計画決定が見込まれ、2026年度中の再開発組合設立が目標とされています。

*住居・商業が入る瑞浪駅南地区第一種市街地再開発事業10街区
*商業が入る瑞浪駅南地区第一種市街地再開発事業6街区

本事業は、瑞浪市の中心市街地活性化を目的とした大規模プロジェクトです。老朽化した建物を更新するとともに、駅前広場の拡張、歩行者空間の整備、多世代が集うオープンスペースの創出を柱としています。
再開発ビルには、住宅のほか商業施設、教育機関、コワーキングスペースなど多機能施設を導入。地域住民だけでなく学生や駅利用者が日常的に利用できる環境づくりを進め、滞在と交流を促す都市空間の形成を目指します。単なる建て替えにとどまらず、「居心地が良く歩きたくなるまちなみ」を再構築する取り組みです。

瑞浪駅南地区第一種市街地再開発事業のイメージパース/出典∶瑞浪市
瑞浪駅北地区複合公共施設整備運営事業のイメージパース/出典∶瑞浪市

瑞浪駅周辺の再整備は、南北両地区が連携して進められています。駅北地区では、市が主導する「複合公共施設整備運営事業」が進行中で、図書館を中心とした多機能公共施設の整備が予定されています。

2025年9月には同事業の優先交渉権者としてカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)を代表とするグループが選定されました。北口改札の新設や自由通路の改良も検討されており、駅全体の一体的な利便性向上が図られる予定です。これにより、南北を行き来しやすい都市構造が形成され、まち全体の活性化が期待されます。

*手前右側が10街区、奥は1つ街区を空けて駐車場が入る9街区が位置する
*駅北側の瑞浪駅北地区複合公共施設整備運営事業の開発区域

駅南地区の再開発に向けては、2021年3月に「瑞浪駅南地区市街地再開発準備組合」が設立されました。まちづくりカンパニー・シープネットワークが事業検討を担当し、フージャースコーポレーションが保留床の取得、長谷工コーポレーションが事業コーディネートに協力しています。
地権者と民間企業、市が連携する体制により、専門的ノウハウを活用した効率的な事業推進を図ります。都市計画決定後は組合設立へと移行し、詳細設計・施工スケジュールが具体化される見通しです。

*瑞浪駅から名古屋駅まではJR中央本線で約50分程度となっている

瑞浪駅南地区再開発は、瑞浪市の「第7次総合計画」「都市計画マスタープラン」「立地適正化計画」に位置付けられた中核プロジェクトとなっています。市民が安心して暮らし、学び、働ける環境を整えるとともに、訪れる人にも魅力的な都市空間を提供することを目指しているとのことです。

*瑞浪は美濃焼の産地のひとつであり、駅前には「陶片の塔」が立っている

老朽化した中心市街地を再生し、公共と民間が一体で持続的なまちづくりを進めることにより、次世代に引き継ぐにぎわいの核を形成するものとされています。瑞浪駅南地区の再開発は、まさに瑞浪市の「へそ」として、新しい都市の姿を描く挑戦です。

最終更新日:2025年10月15日

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