大阪府吹田市の万博記念公園駅前で計画が進む「(仮称)万博記念公園駅前周辺地区活性化事業」は、2027年1月中旬に着工し、2030年4月15日に第1期となる約18,000人収容の大規模アリーナなどが竣工する予定です。事業主体のOSAKA LIVE合同会社は、アリーナを中核に商業施設、ホテル、オフィス、共同住宅などを段階的に整備し、2038年5月の全体開業を目指しています。
1970年大阪万博のレガシーを継承しながら、スポーツ・文化・観光・居住機能が融合した大阪・関西を代表する新たな複合都市拠点の形成が期待されています。万博記念公園という日本を代表する広域公園に隣接する立地特性を最大限に活かし、国内外からの来訪者を惹きつける新たな都市拠点としての役割が注目されています。
(仮称)万博記念公園駅前周辺地区活性化事業の概要
1.2027年1月中旬着工の大規模複合開発
2027年1月中旬着工、2030年4月に第1期施設が竣工予定。
2038年5月の全体開業を目指す段階的な大規模複合開発計画。
2.18,000人収容の大規模アリーナ整備
約18,000人を収容する多目的アリーナを中核施設として整備。
スポーツ・音楽・文化イベントに対応する関西有数の集客拠点。
3.商業・ホテル・オフィス・住宅の導入
商業施設やホテル、オフィス、共同住宅を一体的に整備。
多様な都市機能が融合する複合都市の形成。
4.万博記念公園と一体となるまちづくり
万博記念公園の活性化と駅前機能の強化を一体的に推進。
大阪・関西を代表するスポーツ・文化拠点の創出。
5.OSAKA LIVE合同会社が事業を推進
三菱商事都市開発、AEG、関電不動産開発などが事業主体。
官民連携による長期的な都市開発プロジェクト。
6.540戸の共同住宅を整備
共同住宅540戸を整備し、新たな定住人口を創出。
日常的な賑わいと持続可能なまちづくりの推進。
7.2038年5月の全面開業を予定
第1期から第4期まで段階的に施設を整備する開発計画。
大阪・関西の新たな交流・観光・文化拠点の形成。

「(仮称)万博記念公園駅前周辺地区活性化事業」は、大阪モノレール万博記念公園駅南側の府有地約16.9ha(Ⅰ期∶約14.0ha、Ⅱ期∶約1.3ha)を活用して整備される大規模複合開発です。駅直結という高い交通利便性を持つ立地において、都市機能の再編と新たな賑わい創出を目的としたプロジェクトとして位置づけられています。
2027年1月中旬の着工後は、段階的に工区を分けながら整備が進められ、第1期施設は2030年4月15日に竣工する計画です。その後も第2期、第3期、第4期と順次開発が進み、最終的な全体開業は2038年5月を予定しています。長期にわたる開発スケジュールにより、社会情勢や需要変化に柔軟に対応しながら、持続可能な都市形成を目指す点が特徴です。また、工事期間中も周辺環境との調和や安全性の確保が重視され、段階的な供用開始によって早期から地域への波及効果が期待されています。


(仮称)万博記念公園駅前周辺地区活性化事業の核となるのは、約18,000人を収容できる多目的アリーナです。この施設は単なるスポーツ競技場にとどまらず、音楽ライブ、国際会議、展示会、eスポーツイベントなど、多様な用途に対応できる次世代型のエンターテインメント拠点として計画されています。最新の音響・映像設備や可変型の客席構造を備えることで、イベントごとに最適な空間演出が可能となり、国内外のトップアーティストやスポーツチームの誘致が期待されています。
また、アリーナ周辺には来場者の滞在時間を延ばすための飲食・物販機能も充実させる計画であり、イベント開催時には大規模な経済波及効果を生み出すことが見込まれています。さらに、年間を通じて稼働することで、地域経済の安定的な活性化にも寄与し、大阪・関西圏における新たな文化発信拠点としての地位を確立することが期待されています。


アリーナを中心とした街区には、商業施設、ホテル、オフィス、共同住宅など多様な都市機能が段階的に建設されます。商業施設では、日常的な買い物需要に加え、観光客やイベント来場者を対象としたエンターテインメント性の高い店舗構成が想定されており、駅前エリア全体の回遊性向上が図られます。
ホテルについては、国内外からの観光客やビジネス利用者の宿泊需要に対応し、万博記念公園や周辺観光地との連携による滞在型観光の促進が期待されています。また、オフィス機能の導入により、企業のサテライト拠点やスタートアップ企業の集積も見込まれ、イノベーション創出の場としての役割も担います。
各施設の規模については、中核施設となる「アリーナ棟」が地上7階、高さ約45m、延床面積約72,900㎡で計画されています。また、「商業棟」は地上3階・地下1階、高さ約16m、延床面積約20,000㎡、「ホテル棟」は地上9階、高さ約42m、延床面積約14,300㎡、「オフィス・ホテル棟」は地上10階・地下1階、高さ約45m、延床面積約28,000㎡、「オフィス棟」は地上9階・地下1階、高さ約45m、延床面積約31,200㎡で整備される計画となっています。


(仮称)万博記念公園駅前周辺地区活性化事業は、大阪府が策定した「日本万国博覧会記念公園の活性化に向けた将来ビジョン」を具体化する官民連携プロジェクトです。万博記念公園は1970年大阪万博の象徴的な遺産であり、太陽の塔をはじめとする文化的価値の高い施設を有しています。
本プロジェクトでは、こうした既存資源と新たに整備される都市機能を一体的に活用することで、公園全体の魅力向上を図るものとしています。民間事業者の持つ開発・運営ノウハウを導入することで、単なる公共施設の再整備にとどまらず、国際的な集客力を持つ複合拠点へと進化させることが狙いです。これにより、観光振興、地域経済の活性化、文化発信力の強化といった多面的な効果が期待されています。


本事業を推進するOSAKA LIVE合同会社は、三菱商事都市開発、AEG(Anschutz Entertainment Group)、関電不動産開発が2026年6月に設立した事業体であり、その後、三井不動産および東急不動産が参画しています。
各社はそれぞれ都市開発、エンターテインメント運営、エネルギーインフラ、不動産開発などの分野で豊富な実績を有しており、その知見を結集することでプロジェクトの実現性を高めています。特にAEGは世界各地で大型アリーナの運営実績を持ち、国際的なイベント誘致において重要な役割を担うことが期待されています。こうした多様な企業連携により、単なる不動産開発ではなく、持続的な運営を見据えた総合的な都市経営モデルの構築が進められています。


計画では540戸の共同住宅も整備される予定であり、駅前エリアに新たな定住人口を呼び込む重要な要素となります。これにより、従来はイベント時に限定されていた人の流れが日常的に発生し、地域全体の活性化につながります。
共同住宅の規模については、用地②・③において板状の「大規模マンション」が建設され、地上10〜14階建て、高さ約31〜45m、延床面積の合計は約52,500㎡となり、用地②に304戸、用地③に236戸の総戸数540戸の住戸が供給される見込みです。
住宅は単身者からファミリー層まで幅広い世帯を対象とし、都市型ライフスタイルに対応した住環境の整備が想定されています。また、商業施設や公園との近接性を活かし、利便性と自然環境の両立を実現する住環境が形成される点も特徴です。居住者が地域活動やイベント運営に関わることで、コミュニティ形成が促進され、持続可能なまちづくりの基盤が強化されます。

大阪府は2019年に本事業の事業提案公募を実施し、複数の民間事業者から提案を受けました。その後、2021年には共同企業体が最優秀提案者として選定され、事業化に向けた具体的な検討が本格化しました。さらに2023年7月には大阪府と基本協定を締結し、一般定期借地権の設定など法的・制度的な枠組みが整備されました。
これにより、長期的かつ安定的な事業実施が可能となり、いよいよ実際の建設段階へと移行する準備が整いました。約10年にわたる検討プロセスを経て実現に至る本事業は、官民連携による大規模都市開発の代表的事例としても注目されています。


本事業は1970年大阪万博のレガシーを継承しながら、新たな交流・観光・ビジネス・居住機能を集積する長期プロジェクトです。万博記念公園という歴史的資産と、最新の都市機能が融合することで、国内外から人々が訪れる国際的な拠点形成が期待されています。
特にアリーナを中心としたイベント開催は、大阪・関西の文化発信力を高めるとともに、観光消費の拡大にも寄与します。また、駅前エリアの再整備により交通結節機能が強化され、広域からのアクセス性も向上します。これらの取り組みにより、本事業は単なる再開発にとどまらず、大阪・関西圏の新たな成長エンジンとしての役割を担うことが期待されています。
出典
・三菱商事都市開発株式会社 (仮称)万博記念公園駅前周辺地区活性化事業
・大阪府 万博記念公園駅前周辺地区の活性化
最終更新日:2026年8月19日