都市開発ニュース
狭山丘陵の森・水・空を感じる7駅の駅舎デザイン案を公表した「多摩都市モノレール延伸事業」!!上北台~箱根ケ崎間約7.1kmに新駅7駅を整備へ!!
松江駅前の駅前広場・交通機能を再編する「松江駅前再開発」!!一畑百貨店跡地・松江テルサも含めた松江駅前の大規模なまちづくり!!
JR高槻駅南口のグリーンプラザたかつき・松坂屋高槻店など約3.3haの駅前一帯が再開発促進地区に指定された「JR高槻駅南地区市街地再開発事業」!!ホテル・コンベンション・業務機能などを導入検討!!
横浜駅西口大改造により、2026年9月30日に閉館した「相鉄ムービル」!!跡地を含む3施設一体開発を検討、2040年代を見据えた「Well-Crossing」のまちづくり!!
埼玉県東部の公共交通空白地域を解消する「東埼玉道路沿線地域BRT構想」!!越谷レイクタウンや松伏町、八潮市北部を結ぶ自動運転BRT!!
遂に都市計画決定された「ライトライン(芳賀・宇都宮LRT) JR宇都宮駅西側延伸」!!JR宇都宮駅〜東武宇都宮駅前〜教育会館前を結ぶ約4.9kmに12停留場を整備へ!!
東武スカイツリーライン北春日部駅西側約40.5haで約1,000戸・約3,000人規模の新たな戸建住宅街を形成する「北春日部駅周辺地区土地区画整理事業」!!かえで通り沿いにショッピングモールや商業・生活利便施設を誘致へ!!
遂に本格始動した松江の大橋川水辺空間を整備する「大橋川周辺白潟地区 水辺空間まちづくり」!!大橋川改修と水辺空間整備で歴史ある白潟地区を再生へ!!
佐賀県との二者合意で議論が大きく前進した「西九州新幹線延伸」!!環境影響評価を2027年度着手、長崎~新大阪約3時間15分の全線フル規格実現を目指す!!
大阪市が基本計画策定を進める西日本最大の展示場「インテックス大阪 4号館・5号館建て替え計画・全館リニューアル」!!世界水準のMICE拠点を目指す大規模整備!!
京阪三条駅直上で計画が進む商業・ホテル複合施設「(仮称)三条駅周辺プロジェクト」!!東山の玄関口に新たな観光・交流拠点!!
札幌市の地域産業クラスター計画の原案により「JR北海道苗穂工場跡地」で大規模再開発構想が浮上!!オフィス区域や住宅、スポーツ施設を含む文化拠点を整備へ!!
キユーピー挙母工場跡地で豊田市最大級の住商一体大規模複合開発「ORINAS TOYOTA(オリナス豊田)」!!第1弾として「レ・ジェイド豊田テラス」の建設に着手!!
将来的に晴海中学校の新校舎にもなる晴海二丁目校舎(仮称)などが整備される「晴海二丁目都有地」!!都立港特別支援学校の仮設校舎用地やBRT車両待機場用地としても活用へ!!
小田急線本厚木駅北側一帯で計画が進む「本厚木駅北口地区市街地再開発事業」!!厚木ダイヤプラザ・ビルなどを再開発して歩いて楽しいまちを目指す!!
梅田貨物線跡地で工事が進む「大阪駅北3号線外道路」!!グラングリーン大阪周辺では新たな道路ネットワーク構築が進行中!!
リニア中央新幹線「長野県駅(仮称)」の駅舎外観デザイン3案が公表!!デザインコンセプトは「信州・伊那谷の景を 未来と紡ぐ 結いの舎」に!!
JR三ノ宮駅周辺6駅を接続する「三宮デッキ」!!新バスターミナルや再開発ビルを結ぶ大規模デッキ整備工事が進む!!
JR常磐線と京成松戸線の乗換駅・松戸駅で駅ビル建設やコンコース拡張が進む「松戸駅改良工事」!!2026年9月建設状況!!
愛知県豊川市・イオンモール豊川や豊川市総合保健センターも開業した「八幡駅周辺地区」!!名鉄豊川線八幡駅周辺で進む商業、住宅、医療、福祉、公共施設などの都市機能が集積するまちづくり!!

遂に日本へ返還された米軍根岸住宅地区跡地で計画が進む「(仮称)新根岸地区土地区画整理事業」!!住宅・文教・公園が融合する新たなまちに!!

2026年6月30日、横浜市中区・南区・磯子区にまたがる約43haの米軍根岸住宅地区が、戦後79年を経て日本へ返還されました。1947年の接収以来、地域を分断し続けてきた広大な土地が市民のもとへ戻ったことで、横浜市の都市づくりは歴史的な転換点を迎えています。返還跡地では、約50haを対象とした「(仮称)新根岸地区土地区画整理事業」が計画されており、住宅地や文教拠点、森林公園を一体的に整備することで、教育・研究・居住・自然環境が調和した新しい都市空間の形成を目指しています。

横浜市は2027年度の都市計画決定、2029年度の工事着手を目標としており、横浜都心部やみなとみらい地区とも連携する新たな都市拠点として期待されています。戦後長らく閉ざされてきた土地が、市民のためのまちへと生まれ変わる大規模プロジェクトがいよいよ本格的に始動します。

(仮称)新根岸地区土地区画整理事業の概要

1.戦後79年を経て実現した全面返還
1947年の接収から79年を経て、2026年6月30日に米軍根岸住宅地区約43haが全面返還。
横浜市の都市づくりが新たな段階へ進む歴史的な転換点。

2.約50haを対象とする大規模区画整理事業
返還跡地約50haを対象に、「(仮称)新根岸地区土地区画整理事業」を推進。
住宅・教育・自然が調和する新たな都市拠点の形成。

3.文教・住宅・公園を軸とした土地利用
文教ゾーン、住宅地等ゾーン、森林公園ゾーンの3つを中心に土地利用を計画。
教育研究機能と良好な住環境、豊かな緑が共存するまちづくり。

4.土地区画整理による都市基盤整備
道路や公園、上下水道などを一体的に整備し、土地を計画的に再配置。
利便性と安全性を高める都市基盤の構築。

5.防災性と環境性能を重視したまちづくり
広域避難場所の機能を維持しながら、避難路や緑地ネットワークを整備。
災害に強く環境負荷の少ない持続可能な都市空間の実現。

6.横浜市立大学を核とする新たな文教拠点
横浜市立大学医学部・附属2病院の再整備候補地として文教ゾーンを位置付け。
教育・研究・医療機能が集積する新たな学術拠点の創出。

7.2029年度工事着手を目指す今後の展望
2027年度の都市計画決定、2029年度の工事着手を目標に各種手続きを推進。
横浜都心部と連携し、市の成長を支える新たな都市拠点への発展。


*開発着手前の根岸住宅地区跡地に位置する(仮称)新根岸地区土地区画整理事業計画地の様子

2026年6月30日、米軍根岸住宅地区の全域が日本へ返還されました。根岸住宅地区は1947年10月16日に米軍へ接収され、以来約79年間にわたり横浜市内でも最大級の米軍住宅地区として利用されてきました。所在地は中区・南区・磯子区の3区にまたがり、面積は約43haに及びます。土地の内訳は国有地が約63.5%、民有地が約36.4%で、約180名の民間地権者が存在しています。

返還までには長い年月を要しましたが、2004年の日米合同委員会で返還方針が合意されたことを契機に、跡地利用の検討が本格化しました。その後、2015年には米軍関係居住者が全員退去し、2019年には原状回復を迅速に進めるための日米共同使用が合意されました。2020年からは防衛省による建物調査や解体工事が始まり、2026年3月には同年6月30日までの全面返還が正式合意され、ついに歴史的な返還が実現しました。

*(仮称)新根岸地区土地区画整理事業の文教ゾーン計画地付近の様子
*(仮称)新根岸地区土地区画整理事業の住宅地等ゾーン計画地付近の様子

返還された土地では、「(仮称)新根岸地区土地区画整理事業」が計画されています。事業対象区域は約50haで、返還地に加えて周辺の非提供地も含めた広域的な都市基盤整備を行う計画です。環境影響評価の対象も約50haとなっており、道路や公園などの都市基盤整備を一体的に実施します。

計画地はJR根岸駅から北へ約1km、市営地下鉄ブルーライン吉野町駅から南へ約1kmの高台に位置しています。西側には国道16号、南側には国道357号、東側には横浜駅根岸線、北側には横浜鎌倉線が通る交通利便性の高い立地です。また、根岸森林公園や山手地区にも隣接し、横浜都心部やみなとみらい21地区にも近いことから、市内でも極めてポテンシャルの高い都市開発用地として位置付けられています。横浜市では、この広大な未利用地を活用することで、住宅供給だけでなく教育・研究、防災、公園整備など多様な都市課題の解決につなげることを目指しているとのことです。

*(仮称)新根岸地区土地区画整理事業のゾーニング図/出典:横浜市

「根岸住宅地区跡地利用基本計画」では、跡地を大きく3つのゾーンに分けて整備する方針が示されています。最も特徴的なのが「文教ゾーン」です。ここでは横浜市立大学医学部や附属2病院の再整備候補地として位置付けられており、教育・研究・高度医療機能を集積することで、横浜の新たな学術・医療拠点の形成が期待されています。また、大学以外の教育施設や産学連携機能についても今後検討される予定です。

「住宅地等ゾーン」では、山手地区や周辺環境と調和した質の高い低層住宅地を中心に整備されます。ゆとりある街区形成や良好な景観づくり、多世代が安心して暮らせる住宅地を目指しており、一部には中層住宅も計画されています。さらに「森林公園ゾーン」では、根岸森林公園を拡張し、公園機能を強化するものとされています。既存の公園や旧一等馬見所などとも一体的に利用できるよう回遊性を高め、市民が自然を身近に感じられる憩いの空間が創出されます。

*米軍根岸住宅地区が2026年6月30日にようやく返還された
*(仮称)新根岸地区土地区画整理事業の計画地付近の様子

新根岸地区では、都市基盤整備の手法として「土地区画整理事業」が採用されます。根岸住宅地区は国有地と民有地がモザイク状に入り組んでおり、そのままでは道路や公園、上下水道などの都市基盤を効率的に整備することが困難です。このため、土地の再配置(換地)を行いながら道路、公園、公共施設を計画的に整備し、残りの土地を地権者へ再配分する区画整理方式が最も適した事業手法とされています。

整備される道路は主要道路と生活道路を適切に配置し、自動車・歩行者双方が安全に利用できる道路ネットワークが構築されます。また、駅から約1km離れている立地特性を踏まえ、既存バス路線の延伸や新規バス路線の導入、自動運転やパーソナルモビリティなど次世代交通への対応も検討されています。都市基盤整備と合わせて用途地域や地区計画の見直しも進められ、良好な住環境を長期的に維持できるまちづくりルールの導入も予定されています。

*最寄り駅のJR根岸線「根岸」駅

新根岸地区では、防災機能と環境保全を両立した都市づくりが大きな柱となっています。根岸住宅地区は1972年から広域避難場所として指定されており、返還後もその機能を維持する方針です。周辺には木造住宅密集地域が広がることから、既存道路と地区内道路を接続し、安全な避難路を確保する計画となっています。また、広場や公園などのオープンスペースを配置することで、大規模災害時の避難機能が強化されます。

環境面では、根岸森林公園との連携による緑地拡充、生物多様性への配慮、緑の回遊空間の形成などが計画されています。斜面林の保全や街路樹整備、公園緑化などにより、都市部でありながら豊かな自然環境を維持することを目指すものとされています。

*2026年時点でのGoogleEarthで見た(仮称)新根岸地区土地区画整理事業計画地の様子

横浜市は今後、2027年度の都市計画決定、2029年度の工事着手を目標に事業を進める予定です。返還後は原状回復作業や環境影響評価、都市計画手続きなどを経て、本格的な区画整理工事が始まります。

完成後は、横浜市立大学を核とする文教・医療拠点、質の高い住宅地、拡張された根岸森林公園が一体となった新しい街が誕生する見込みです。さらに、横浜駅やみなとみらい21地区とも近接する立地を生かし、都心部との連携を深めることで、市全体の成長戦略を支える新たな都市拠点としての役割も期待されています。

戦後79年間にわたり市民が立ち入ることのできなかった土地が、教育・研究・居住・自然が融合した未来志向の街へと生まれ変わることになります。「(仮称)新根岸地区土地区画整理事業」は、単なる再開発ではなく、横浜の都市構造そのものを大きく変える歴史的プロジェクトとして、今後も大きな注目を集めそうです。

出典
・横浜市 米軍根岸住宅地区の返還が実現しました
・横浜市 根岸住宅地区の跡地利用

最終更新日:2026年6月30日

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