名古屋市港区のあおなみ線・野跡駅前で、「野跡駅前市有地開発事業」の事業者募集が開始されました。対象地は野跡駅から約100mに位置する約6,657㎡の市有地で、都市再生緊急整備地域に指定される野跡・稲永エリアの新たな拠点形成が期待されています。この土地は、伊勢湾台風後に整備された汐止地区市営住宅の高層化によって生まれた開発用地です。かつては結婚式場「セントグレース大聖堂」が立地していましたが、現在は工事ヤードとして利用されており、2026年6月末の返還後に新たな活用が検討されます。
野跡エリアは人口減少や高齢化などの課題を抱える一方、ラムサール条約登録地の藤前干潟や稲永公園といった豊かな自然環境に恵まれています。また、あおなみ線により名古屋駅へ約20分でアクセスできる交通利便性も有しています。周辺には名古屋市初の超高層市営住宅「名古屋市営みなと荘1棟」や「シティファミリー鴨浦」が建ち並び、港湾エリアらしい開放的な景観を形成しています。今回の開発は、地域資源を活かしながら野跡駅周辺の活性化を目指す重要なプロジェクトとして注目されています。
野跡駅前市有地開発事業の概要
1.野跡駅前市有地開発事業の始動
野跡駅から約100mの駅前市有地約6,657㎡を対象とした開発事業者募集の開始。
都市機能の充実と居住環境向上を目指す公募型プロポーザルの実施。
2.伊勢湾台風復興の歴史を持つ開発用地
旧汐止地区住宅整備事業に伴う高層住宅化によって創出された未利用地。
災害公営住宅の建替えと地域再生の歴史を受け継ぐ開発候補地。
3.あおなみ線による高い交通利便性
野跡駅から名古屋駅まで約20分で結ばれる臨海部の交通拠点。
鉄道と市営バスが接続する港区南部の交通結節機能。
4.地域課題解決を重視した開発方針
人口減少や高齢化、買い物環境不足など地域課題への対応要求。
地域貢献活動や生活利便施設導入を重視した開発方針。
5.タワーマンション群が形成する街並み
名古屋市初の超高層市営住宅「名古屋市営みなと荘1棟」の存在。
「シティファミリー鴨浦」とともに形成する野跡地区の象徴的景観。
6.稲永公園を中心としたスポーツ・防災拠点
野球場やテニスコート、スポーツセンターを備える広域公園。
スポーツ機能と防災機能を兼ね備えた地域の重要拠点。
7.藤前干潟に代表される豊かな自然環境
ラムサール条約登録地として保全される伊勢湾最後の大規模干潟。
渡り鳥の飛来地や環境学習の場として価値を持つ自然資源。

名古屋市は野跡駅前に位置する約6,657㎡の市有地について、公募型プロポーザル方式による開発事業者の募集を開始しました。対象地は近隣商業地域に指定され、容積率300%、建ぺい率80%、絶対高45mという開発条件を有しています。
評価項目には都市機能の充実や地域貢献活動、周辺環境への配慮などが盛り込まれており、単なる土地活用ではなく地域課題の解決につながる提案が期待されています。最優秀提案者は2026年11月頃に決定される予定です。

対象地を含む一帯は、伊勢湾台風後に整備された応急仮設住宅や災害公営住宅の建替え事業によって形成されたエリアです。住宅の高層化に伴い創出された未利用地が、今回の開発対象地となっています。
2009年には結婚式場「セントグレース大聖堂」が開業しましたが、賃貸借契約終了に伴い2022年に返還されました。今後は駅前立地を活かした新たな都市機能の導入によって、地域活性化の拠点となることが期待されています。

野跡駅は2004年に開業したあおなみ線の駅で、名古屋駅から金城ふ頭駅を結ぶ全長15.2kmの路線上に位置しています。野跡駅から名古屋駅までは約20分でアクセスでき、都心と臨海部を結ぶ重要な交通拠点となっています。
駅前には野跡交通広場が整備され、名古屋駅や金山、港区役所、高畑方面などを結ぶ市営バスが発着しています。鉄道とバスの結節点として機能しており、港区南部における交通の玄関口としての役割を担っています。

野跡駅周辺には地域のランドマークとなる2棟の超高層住宅が建っています。駅北西側には地上25階、高さ76.07m、総戸数241戸の「名古屋市営みなと荘1棟」が立地し、1999年に完成した名古屋市初の超高層市営住宅として知られています。
一方、駅南東側には地上25階、高さ77.7m、総戸数144戸の「シティファミリー鴨浦」が建っています。市営住宅と定住促進住宅を一体整備した特徴的な住宅であり、野跡エリアの再開発を象徴する存在となっています。これらのタワーマンション群が形成する独特の都市景観も、野跡地区の特徴の一つです。

野跡エリア最大の魅力は、都市部では貴重な自然環境にあります。藤前干潟は2002年にラムサール条約登録地となった伊勢湾最後の大規模干潟で、シギやチドリなど多くの渡り鳥が飛来する国際的にも重要な湿地です。
駅から徒歩圏の稲永公園は約31haの広大な運動公園で、野球場やテニスコート、スポーツセンターを備えるほか、野鳥観察館やビジターセンターも設置されています。野跡駅から藤前干潟へ続く「藤前干潟プロムナード」も整備されており、自然と共生するまちづくりが進められています。
野跡駅前市有地開発事業は事業者募集が開始された段階であり、2026年11月頃の最優秀提案者決定に向けてプロポーザルが進められています。人口減少や高齢化、買い物環境の不足といった地域課題を抱える野跡エリアにおいて、駅前の好立地を活かした新たな都市機能の導入と居住環境の向上が期待されています。
最終更新日:2026年6月28日