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2026年アジア競技大会やアジアパラ競技大会のメイン会場となる「パロマ瑞穂スポーツパーク(瑞穂公園陸上競技場)」再整備事業!!
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東急電鉄目黒線・東横線・田園都市線で運行している通勤型車両「3000系」「5050系(8両編成)」「5000系」を大規模リニューアルへ!!
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World’s Best Airport 2025で1位に選出されたシンガポールのチャンギ国際空港でターミナル5(T5)の建設工事が開始!!
名鉄豊田線・犬山線と相互直通先の名古屋市交通局鶴舞線に名鉄の新型車両「500系」を導入へ!!
京阪とJR・Osaka Metroが交わる京橋駅周辺が新たな国際的都市拠点へと生まれ変わる!!京橋駅周辺で土地区画整理事業や都市計画道路玉造筋線等を検討!!
ドバイに建設される世界で最も高い屋外インフィニティプールが設けられる超高層複合施設「トランプ・インターナショナル・ホテル&タワー・ドバイ」!!
西武新宿駅と新宿駅を接続する地下通路「新宿駅北東部地下通路線」が2025年度遂に動き出す!?地下歩行者ネットワークが拡大する新宿駅!!
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「TOTTEI PARK(トッテイパーク)」プロジェクトが国土交通大臣により優良な民間都市再生整備事業計画に認定!!新施設「TOTTEI PARK 緑の丘」は2025年6月20日にグランドオープンへ!!
日本橋川を中心とした新たな水の都のまちづくり将来像を示した「日本橋川周辺のにぎわい創出に向けた基本方針(取組方針Ver.1)(案)」が公表!!
岡山市で計画が進む1万人規模の新アリーナ計画「岡山市多目的屋内施設(アリーナ)整備事業」!!新たなイメージや概算事業費などが公表!!
JR松山駅前に5,000席以上のアリーナ計画「松山市車両基地跡地広域交流拠点施設整備」!!
東海道新幹線が行き交う下で巨大な地下空間の工事が進む!!リニア中央新幹線品川駅2025年建設状況!!

World’s Best Airport 2025で1位に選出されたシンガポールのチャンギ国際空港でターミナル5(T5)の建設工事が開始!!

シンガポールのチャンギ国際空港では、今後の航空需要の増加に対応するため、ターミナル5(T5)の本格的な建設工事が始まります。チャンギエアポートグループ(CAG)は2025年5月5日、T5の基礎工事および空港制限区域(エアサイド)インフラ整備に関する契約を締結したことを発表しました。総額約64億シンガポールドル(約7,000億円)に及ぶこの契約は、T5の建設における重要な節目であり、2025年半ばから始まる工事は、シンガポール史上最大規模の空港拡張プロジェクトとして注目されています。

ターミナル5は、現在の空港施設に加えて年間5,000万人の旅客を受け入れることが可能となる新しい中枢拠点です。完成は2030年代半ばを予定しており、国際航空ネットワークのさらなる強化と経済成長への寄与が期待されています。

→チャンギ・エアポート・グループ チャンギ空港グループがチャンギ空港ターミナル5の下部構造とエアサイドインフラ工事を受注

シンガポールのチャンギ国際空港の概要
  1. チャンギ空港T5建設の開始
     シンガポールのチャンギ国際空港は、将来の航空需要に対応するため、年間5,000万人の旅客を収容可能な新ターミナル「T5」の建設に着手。総額約64億シンガポールドル(約7,000億円)の契約が締結され、2030年代半ばの完成を目指す。
  2. 大規模な基礎構造工事
     中国交通建設公司(CCCC)と大林シンガポール社のJVが、38億シンガポールドル規模の契約で、T5の基礎・地下階、トンネル建設などを担当。工事エリアは140ヘクタール、地下深度は最大28メートルに達する。
  3. エアサイドインフラの整備
     地元企業ファ・セン・ビルダー社が、9億5,000万シンガポールドルでリモートスタンドや接続タクシーレーン、電力・照明施設の整備を担当。航空機の安全かつ効率的な運用を支える重要なインフラとなる。
  4. 信頼ある施工企業の採用
     工事を担当する企業は、いずれもチャンギ空港内での施工実績があり、空港建設における信頼性と高い技術力を評価された。
  5. T5はチャンギ・イースト開発の中核
     T5は第3滑走路や貨物施設などを含む「チャンギ・イースト開発計画」の中心的存在で、空港の機能拡張と都市としての発展を支える鍵と位置づけられている。
  6. コロナ禍での一時中断と再設計
     2020年にパンデミックの影響でプロジェクトが一時停止。2年の見直し期間を経て、災害への強靭性や環境配慮、モジュール化設計を取り入れて再始動。
  7. シンガポールの航空ハブ強化へ
     T5完成後、チャンギ空港全体で年間最大1億5,000万人の旅客受け入れが可能となり、シンガポールの国際的な航空競争力と経済発展への貢献が期待されている。

出典:チャンギエアポートグループ

T5の基礎構造工事は、シンガポールにおける中国交通建設公司(CCCC)の現地法人と、日本の大林組の現地法人である大林シンガポール社によるジョイントベンチャーに発注されました。この契約は約38億シンガポールドル(約4,200億円)にのぼり、T5の旅客ターミナルおよび地上交通センターの基礎・地下階の建設、さらにT5と既存のターミナル2を結ぶ連絡トンネルの一部が含まれます。

工事対象エリアはおよそ140ヘクタールに及び、地下最大深度は28メートルに達します。これは、オリンピックサイズの水泳プール約5,200個分に相当する大規模な地下構造となる見込みです。CCCCはこれまでにもチャンギ空港内でタクシーウェイや地下車両トンネルの建設を担当しており、大規模インフラ整備において世界的な実績を誇ります。一方、大林シンガポール社は、同空港の管制塔や商業施設「ジュエル・チャンギ空港」の建設に関わってきた経験があり、その技術力と施工品質の高さが評価されています。

出典:チャンギエアポートグループ

エアサイドにおけるインフラ整備工事は、シンガポールの建設会社Hwa Seng Builder(ファ・セン・ビルダー)社が担当することになりました。契約金額は約9億5,000万シンガポールドル(約1,050億円)で、主にリモート航空機スタンド(駐機場)や接続タクシーレーン、さらに付帯施設(変電所や航空灯火制御センターなど)の建設が含まれます。

タクシーレーンとは、主タクシーウェイと航空機の駐機エリアを結ぶ短い連絡路のことです。これらの整備は、航空機のスムーズな誘導と運用効率の向上に直結する重要なインフラです。ファ・セン・ビルダー社はこれまでにもチャンギ空港やセレター空港での建設実績があり、地元企業ならではの機動力とノウハウを活かして、精度の高い施工が期待されています。

ターミナル5は、チャンギ空港の「チャンギ・イースト開発計画」の中核を担うプロジェクトです。この計画には、T5のほかに第3滑走路や貨物施設、航空・地上輸送の支援インフラなどが含まれており、空港全体の機能拡張と持続可能性の両立を目指しています。

このT5計画は2013年に策定され、2014年から土地造成や設計作業が開始されました。2018年にはマスタービルディングコンサルタントおよび土木設計コンサルタントが任命され、総合的な開発体制が整えられました。しかし、2020年に新型コロナウイルス感染症の影響を受け、T5プロジェクトは一時的に2年間停止されました。この期間中にプロジェクトの見直しが行われ、よりモジュール化された設計、災害への強靭性、環境負荷の軽減などを盛り込んだ計画として再始動しています。

2022年には工事再開が正式に発表され、2025年半ばから建設が始まることになりました。シンガポール政府はこの開発を、経済成長と航空ハブ機能の強化の象徴と位置づけています。将来的には、チャンギ空港全体で年間1億4,000万人から1億5,000万人の旅客を受け入れる体制が整う見込みであり、シンガポールのグローバルな航空競争力がさらに高まると期待されています。

チャンギビジネスパーク(CBP)

チャンギビジネスパーク(CBP)は、シンガポール東部のチャンギ・サウスに位置し、1997年に開業、2012年に完成しました。広さ71.07ヘクタールの敷地に、ハイテクビジネスや研究開発施設が集まり、チャンギ空港や航空地区、物流施設に近いため、企業の輸送・物流コストの削減が可能です。また、MRTエキスポ駅やパンアイランドエクスプレスウェイを利用して、セントラルビジネスディストリクトへのアクセスも便利です。

オフィスビル、ショッピングモール、ホテルが整備され、アセンダスランドとフレイザーズセンターポイントの合弁事業で進められました。施設内には、チャンギ・シティ・ポイント・モールやフィットネス施設、パーク・アベニュー・ホテルなどが併設され、働く人々や訪問者にとって便利な環境が提供されています。

IBM、ミズノ、ネスレ、シティバンク、JPモルガンなどの企業がオフィスを構え、シンガポール工科大学(SUTD)も所在しています。さらに、シンガポールエキスポが近く、国際的なイベントの開催地としても注目されています。今後、交通インフラや新たな施設が整備され、さらに発展が期待される重要なビジネス拠点です。

最終更新日:2025年5月8日

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