タイ大林とタイ財閥系のサハグループが共同で進めるバンコク中心部の大規模複合開発において、日本の大手ホテル運営会社である「西武・プリンスホテルズワールドワイド(SPW)」がホテル事業に参画することが明らかになりました。新たに設立された合弁会社がホテル経営を担い、2029年度中の開業を目指します。観光都市として世界トップクラスの人気を誇るバンコクに、日本流のホスピタリティを届ける新たなラグジュアリーホテルが誕生する見込みです。
タイ大林バンコク中心部の大規模複合開発の概要
- 大規模複合開発プロジェクトへの参画
タイ大林がバンコク中心部で推進する複合施設開発に、日本の西武・プリンスホテルズワールドワイドがホテル事業で参画。 - サハグループ中核のSPI社との合弁会社設立
タイ大林とタイ大手財閥サハグループ中核企業のSPI社が、ホテル経営会社「Ratchadamri Hospitality Management社(RHM社)」を共同設立。 - 新会社RHM社の概要
資本金26億バーツ、2025年設立。出資比率はタイ大林60%、SPI社40%。ポーンチャイ・シティヤコーン氏が代表取締役社長に就任。 - 西武・プリンスホテルズとの基本合意
RHM社と西武・プリンスホテルズワールドワイドがホテル運営に関する基本合意書を締結。開業は2029年度中を予定。 - ホテル施設の計画概要
地上36階建てビルの上層階(26階~36階)に約200室の客室、ルーフトップバー、インフィニティプール、和食レストランなどを整備予定。 - 立地の優位性
バンコク・ラチャダムリ通り沿い、高架鉄道BTS「ラチャダムリ」駅直結。都心にありながら自然も感じられる希少な立地。 - 開発の象徴性と今後の展望
旧タイ大林本社ビル跡地を含む再開発。創業50周年を迎えたタイ大林が、建設を超えた総合都市開発に挑む象徴的プロジェクト。

タイ大林は、これまで建設分野で信頼関係を築いてきたタイ財閥系のサハグループと、新たにホテル事業の展開を目的とした合弁会社「Ratchadamri Hospitality Management社(RHM社)」を設立しました。パートナーとなるSaha Pathana Inter-Holding Public Company Limited(SPI社)は、サハグループの中核企業であり、タイ国内外に300社を超えるグループ企業を持つ総合コングロマリットです。食品・化粧品・ファッションなど多岐にわたる分野で事業を展開しており、日本企業との合弁事業にも積極的に取り組んでいます。
RHM社は2025年6月にバンコクで設立され、資本金は26億バーツです。代表取締役社長にはタイ大林のポーンチャイ・シティヤコーン氏が就任し、出資比率はタイ大林が60%、SPI社が40%となっています。今回の合弁により、両社の強みを活かしたホテル経営体制を構築し、成長著しいバンコクの宿泊需要に応えていきます。
RHM社は、日本国内外で多数のホテルやレジャー施設を展開する西武グループの中核会社「株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド(SPW)」と、ホテル運営に関する基本合意書を締結しました。SPWはプリンスホテルをはじめとする86の宿泊施設を運営しており、スキー場やゴルフ場、水族館、映画館なども手掛ける、日本有数の総合オペレーターです。
今回運営を担当するホテルは、地上36階建てビルの上層階(26階~36階)に位置し、約200室の客室を備える予定です。施設にはルーフトップバーやインフィニティプール、スパ、和食レストラン、クラブラウンジ、会議室、宴会場などが整備される予定です。ホテルのコンセプトは「Garden in the Sky(空に浮かぶ庭園)」で、バンコクのスカイラインを一望できるロケーションにおいて、日本の伝統的なおもてなしを体験できる癒しの空間を提供することを目指しています。
SPWは「日本をオリジンとしたグローバルホテルチェーン」を掲げており、将来的には国内外で250ホテル体制への拡大を目指しています。今回のバンコクでのホテル運営は、ブランド認知の向上と国際展開の加速に向けた重要な一歩となります。
本プロジェクトは、タイ大林がかつて本社を構えていた旧ナンタワンビルおよびその隣接地を含む敷地で実施されます。所在地はバンコク都パトゥムワン区のラチャダムリ通り沿いで、高架鉄道BTS「ラチャダムリ」駅に直結しており、アクセスに優れた好立地です。観光とビジネスの両面で利便性が高く、南側・西側には緑豊かな景観が広がるなど、都心にありながら自然も感じられる環境が特長です。
開発面積は約9,804㎡、延床面積は約117,650㎡を予定しており、建物は地上36階、地下3階、塔屋2階の構成となります。施設にはホテルのほか、オフィスや商業施設、駐車場も整備され、多機能な都市型複合施設として整備されます。竣工・開業はいずれも2029年度中を予定しています。
タイ大林は昨年で設立50周年を迎え、今後さらなる事業の発展を目指して、不動産やビルメンテナンス事業にも参入しています。本プロジェクトではこれまでに培ってきた技術力と経験を活かし、次の50年に向けた象徴的な都市開発に取り組んでいくものとしています。
最終更新日:2025年7月2日