最新の都市開発ニュース
岡山・北長瀬で計画が進む最大収容者数1万人規模の新アリーナ「岡山市アリーナ整備計画」!!中四国エリアの新たなスポーツ・文化イベント拠点に!!
静岡県浜松市浜名区と愛知県豊橋市を結ぶ「浜松湖西豊橋道路」のうち、豊橋市内区間約14.1kmを延伸へ!!
柏の葉キャンパス 136街区に日本製鋼所の新たな研究開発拠点「株式会社日本製鋼所中央研究所(仮称)」を新設へ!!柏の葉キャンパス イノベーションキャンパス地区の開発も順調に進む!!
リニア中央新幹線開業に合わせて名古屋駅西口に整備される広場「名古屋駅西側駅前広場」!!雲のような形状のクラウド屋根の連続が印象的な空間に!!
2032年度の開業を目指し計画が動き出した「真駒内駅前地区再開発」!!区役所や商業施設、駅前広場などを整備して新たな都市拠点を形成!!
みなとみらい21の臨港パークに開業した「横浜ティンバーワーフ」!!まるでバスケットのようなトラス状の木質ハイブリッド構造を採用した外観デザインが特徴的!!
マリノアシティ福岡跡地に建設される「(仮称)三井アウトレットパーク 福岡」が着工!!九州最大規模となる約200店舗が出店するアウトレットモールが2027年春開業へ!!
飯田橋駅東口の北側エリアを新たに整備する「飯田橋駅東口新整備構想(検討案)」が公表!!駅前広場再生と親水空間を活かした新しい都市拠点づくりへ!!
多治見駅直結の新庁舎「多治見市役所新庁舎」の建築基本設計(案)が公表!!虎渓用水広場と連携した市民交流の拠点に!!
横浜・みなとみらいの歴史を歩く!!遊歩道「汽車道」で木製ボードウォーク改修工事進行中!!かつての臨港線の軌跡が姿を現す!!
羽田空港に隣接する「羽田空港跡地第1ゾーン都市計画公園事業」が2028年4月開園に向け遂に始動!!スポーツフィールドやロボット体験施設など複合機能を有する公園に!!
「名古屋港長期構想(中間案)」が公表!!名古屋港ポートアイランド地区における次世代エネルギー拠点と高性能コンテナ物流ターミナル形成に向けた広域開発構想も浮上!!
歴史的建造物と高層ビルが融合! 都市開発マニアが案内する「丸の内建築ツアー」 が丸の内LOVE WALKERに掲載!!第24回 東京駅から有楽町駅に架かる美しい煉瓦アーチ造りの「新永間市街線高架橋」は山手線と共に100年をつなぐが丸の内LOVE WALKERに掲載!!
サトーココノカドーのモデルとなった「イトーヨーカドー春日部店」跡地で大規模マンション計画浮上!!2棟構成、地上15階・総戸数460戸規模に!!
地下化された京王線調布駅直上で進められている「調布駅前広場整備」!!2025年度末完成を目指し、賑わいあふれる都市空間の構築が進む!!
みなとみらい大橋からKアリーナ横浜・高島水際線公園を結ぶ「高島水際線デッキ整備事業」!!残るスロープ部分を整備して2026年3月17日最終完成を目指す!!
豊橋駅前のスペースシャトル街区で再開発計画浮上!!駅東口目の前の約1.1haで計画が進む「豊橋駅東口駅前地区第一種市街地再開発事業」!!
岐阜県飛騨市・飛騨古川駅東に誕生する複合共創拠点「soranotani(ソラノタニ)」始動!!藤本壮介氏設計、飛騨の盆地をモチーフにした“お椀型建築”が象徴する共創の新拠点!!
旧長崎屋帯広店跡地で新たなまちなか拠点として開発が進められる「(仮称)帯広駅南口再開発プロジェクト」!!十勝最大級マンションのほかホテルや商業施設から構成される複合施設に!!
JR宇都宮線と東武伊勢崎線の乗換駅・久喜駅の西側一帯で3ブロックに分けたまちづくり構想「久喜駅西口周辺のまちづくり」!!賑わい創出や医療福祉・住宅・バスターミナルなどの新設構想が進む!!

事業進捗率が100%に到達した登戸駅と向ヶ丘遊園駅の間で進む「登戸土地区画整理事業」!!ここ数年でビルやマンションが林立し、新たなまちが出現!!

登戸土地区画整理事業が進められている登戸・向ヶ丘遊園駅周辺地区は、川崎市の総合計画において地域生活拠点として位置付けられており、多摩区の中心市街地として商業、業務、住宅、文化施設などの都市機能が集積する重要な地区です。これまで急速な市街化が進む中で、公共施設や都市基盤の整備が十分でなく、住環境や防災、商業機能の面で課題を抱えていました。

そこで川崎市は、登戸土地区画整理事業を通じて道路や公園、下水道などの公共施設を整備するとともに、駅前の土地利用誘導や建物の共同化を進め、都市機能の集積と魅力的なまちづくりを推進しています。また、多摩川や生田緑地、文化施設など地域資源を活かし、歴史的なまちの特色を継承しながら、地域住民や企業、行政が連携して安心で快適な市街地の形成を目指しています。さらに、民間活力を活用した駅前再開発や商業施設整備を通じて、多様な都市機能が集まる賑わい拠点としての形成も進められています。2025年時点では建築物移転棟数や道路築造延長などの進捗率が100%となり、ほぼ完了といった状態になりました。

→川崎市 登戸土地区画整理事業

登戸土地区画整理事業の概要

1. 事業の目的
登戸・向ヶ丘遊園駅周辺地区の中心市街地形成。
都市機能の集積と魅力的なまちづくりの推進。
住環境改善と防災性向上の確保。

2. 土地区画整理事業
約37.2ヘクタール規模の施行事業。
都市計画道路や公園、交通広場の整備。
権利者との調整による土地利用更新。

3. 土地利用計画
商業・業務・住宅の複合配置による中心市街地形成。
駅前の民間主導共同化と沿道型都市機能集積。
利便性と賑わいの両立した街区整備。

4. 公共施設整備
都市計画道路や特殊街路の整備。
街区公園や駅前広場の新設。
下水道・雨水排水施設による生活環境改善。

5. 歴史・文化資源の活用
宿場町としての歴史と文化の継承。
生田緑地や向ヶ丘遊園の自然・文化資源。
地域住民と連携した魅力ある都市空間。

6. 将来像とまちの魅力
自然・文化に包まれた活気あるまち。
安心・快適な生活環境と賑わい拠点の形成。
住み続けたい、訪れたい街の実現。

7. 再開発と今後の展開
駅前再開発による商業・住宅複合施設の整備。
地域住民・行政・民間事業者の連携。
核と軸の形成による戦略的まちづくりの推進。


*区画整理により新たな街並みが形成された都市計画道路 登戸2号線沿道の様子

登戸土地区画整理事業は、川崎市が施行する約37.2ヘクタール規模の事業で、総事業費は約994億円にのぼります。昭和63年9月に事業計画が決定され、都市計画決定を経て事業が開始されました。当初、地区内人口は5,368人で人口密度は約144人/ha、権利者は758人でした。土地区画整理事業の目的は、都市計画道路や公園、交通広場などの基盤整備を通じて、多摩区の商業・業務の中心地区としての都市機能強化と安全で快適な市街地環境の形成にあります。事業は令和19年3月までの長期にわたり、段階的に進められています。

出典∶川崎市

本地区は、商業、業務、住宅の機能を複合的に配置することで、健全で魅力的な市街地の形成を目指しています。特に駅周辺では民間主導の共同化を促進し、登戸駅前では街区の統合により都市機能が集積する空間を創出しています。また、両駅を結ぶ都市計画道路登戸2号線沿線では、多様な都市機能が集まる沿道型の中心市街地形成を推進しています。これにより、利便性と賑わいを兼ね備えたまちの実現を図っています。

*駅前広場・ロータリー整備の進む登戸駅前の様子
*商業ビルに建て替わった登戸駅西側の様子

事業では、都市計画道路(登戸1号線~3号線、登戸野川線、登戸駅線)や区画道路、特殊街路、街区公園、駅前交通広場など、多岐にわたる公共施設を整備しています。また、道路と併せて雨水排水施設や下水道管の整備も進められ、生活環境の改善や降雨時の浸水被害軽減に寄与しています。これにより、住民が安心して暮らせる都市基盤の整備が進行しています。

*新設された登戸つくりと公園の様子

新設された登戸2号街区公園は、市と地域住民が協働して公園レイアウトや管理運営計画を検討し、株式会社井出コーポレーションとの基本協定に基づきPark-PFI制度で整備が進められています。公園の名称は「登戸つくりと公園」とされ、地域の歴史や文化を反映した造語です。園内の芝生養生エリアは順次開放されており、カフェ等の施設設置については建設市場の状況を踏まえて調整中です。

*登戸駅西側の商店街は道路の形状そのままに、商業ビルに建て替わった

登戸地区は江戸時代、津久井道沿いの宿場町として発展し、交通や物資の要衝として栄えました。向ヶ丘遊園駅周辺は、遊園地や生田緑地などの自然・文化施設により賑わいを形成してきました。両地区は、南武線・小田急線の交通利便性と、自然や文化資源を活かした交流の豊かさを持つ地域です。現在は土地区画整理事業により、老朽建物の建替えや土地利用更新が進み、まちの歴史を継承しつつ新たな価値を創出する段階にあります。

*向ヶ丘遊園駅北口の様子。タワーマンションが竣工し、スタバも入る複合商業ビルが建設された

向ヶ丘遊園は、かつて「花と緑の遊園地」として多くの人々に親しまれました。開園後はモノレールや桜並木、山頂展望台などの魅力が地域の賑わいを支えました。遊園地閉園後も、藤子・F・不二雄ミュージアム、日本民家園、岡本太郎美術館などの文化施設が整備され、新たな観光資源として活用されています。これらのポテンシャルを生かし、地域全体の魅力向上が図られています。

*向ヶ丘遊園駅北口は賑わい溢れる街並みへと変貌した
*小田急線向ヶ丘遊園駅前では登戸1号踏切の廃止に伴って跨線橋の建設も進む

将来像は「豊かな自然や文化に包まれた、活気とつながりのある心が弾むまち」です。登戸・向ヶ丘遊園の歴史や自然、文化を融合させ、人と人、人とまち、まちと自然の調和を図ります。水や緑に触れながら、誰もが訪れたい、住み続けたいまちの実現を目指すものとされています。駅周辺の賑わい拠点や沿道の魅力的な空間形成、災害時に安心できる公共空間の確保も重視されています。

*区画整理が進んで徐々にマンション群も形成されてきた

まちづくりの基本軸として、「自然・文化・観光軸」「賑わいの核」「賑わい交流軸」を設定しています。自然・文化・観光軸は生田緑地や多摩川をつなぐ景観的な軸、賑わいの核は駅前の都市活動拠点、賑わい交流軸は両駅間を結ぶ通りを中心とした人の流れの創出を目指します。これにより、住民や来街者が楽しみながら交流できるまちの骨格を形成しています。

*登戸駅と向ヶ丘遊園駅を結ぶ都市計画道路登戸2号線沿道の様子

都市計画道路登戸2号線は、登戸駅と向ヶ丘遊園駅を結ぶ幹線道路で、単なる交通路ではなく、「多彩な人々を引き寄せ、人々が楽しみ、憩う通り」を目指したまちづくりの軸として整備されています。沿道権利者や地域住民、商業者が協働し、「まちづくりコンセプトブック」に基づく活動を進めており、通りの利活用や快適性の向上を重点課題としています。

*区画整理開始前から同じ位置に立地する善立寺
*区画整理区域内部は、戸建住宅やアパート、中高層マンションが混在する中密度な住宅地となっている

様々な取組を通じて、登戸2号線沿道は、日常的に歩きたくなるウォーカブルな通りとして、賑わいや交流を創出する場として育てられました。また、沿道の権利者だけでなく、この地区に関わる多様な「仲間」と協働して道路空間を育むことで、まち全体の魅力向上と持続可能な都市環境形成を目指しています。今後も、商業者、居住者、来街者といった地域の人々が一体となり、魅力的な都市空間を創造する活動が継続される予定です。

*駅直結タワマンの開発計画が進む「登戸駅前地区市街地再開発事業」の様子

登戸駅前地区では、令和6年11月に市街地再開発組合の設立が認可され、地上38階・地下2階の住商複合タワーマンション(延べ面積約63,500㎡、住戸約450戸)が計画されています。土地区画整理事業と合わせて、駅前の魅力的な空間形成や商業機能強化が進行中です。今後も地域住民、行政、民間事業者が連携し、まちの将来像実現に向けた「核」と「軸」の形成を戦略的に推進していく計画とされています。

過去の記事→2020年8月15日投稿 川崎都市計画事業 登戸土地区画整理事業

最終更新日:2025年10月24日

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