JR東日本が整備を進める「渋谷駅南口橋上駅舎」は、国道246号南側に位置する渋谷駅の新たな駅舎として建設が進められている大規模プロジェクトです。渋谷サクラステージや渋谷ストリームをはじめとする周辺再開発と一体的に整備されており、渋谷駅南側の交通結節機能を大幅に強化する役割を担っています。
2024年7月には新南改札が新駅舎内へ移転し、山手線・埼京線ホームへのアクセスが大幅に改善されました。さらに駅舎に接続する「渋谷駅南口北側自由通路」の整備によって、これまでJR線によって分断されていた東西方向の歩行者ネットワークが強化されます。
新駅舎は鉄骨造6階建て、延床面積約5,300㎡の規模を持ち、駅施設のほか店舗やオフィスも導入されます。2026年には新南改札周辺に4店舗が開業し、駅機能だけでなく賑わい拠点としての役割も高まっています。2026年度末の自由通路完成と2027年春頃の全体完成に向け、渋谷駅南側では新たな都市空間の形成が進められています。
渋谷駅南口橋上駅舎の概要
1.渋谷駅南口橋上駅舎の概要
JR渋谷駅南側に整備が進む新たな橋上駅舎であり、渋谷サクラステージや渋谷ストリームと連携した都市基盤整備。
駅機能の強化と南側市街地の回遊性向上を担う渋谷再開発の重要拠点。
2.新南改札の移転と供用開始
2024年7月21日に新南改札が新駅舎内へ移転し、一部エリアの供用を開始。
山手線・埼京線ホームへの直接アクセスを実現した利便性向上。
3.駅施設とオフィスを備えた複合開発
鉄骨造6階建て、延床面積約5,300㎡の規模を有する橋上駅舎。
改札や店舗、オフィスを導入した駅と都市機能の融合。
4.渋谷駅南口北側自由通路の整備
新駅舎に接続する全長約50m、幅員約12mの3階レベル自由通路。
JR線による東西分断の解消と新たな歩行者ネットワークの形成。
5.渋谷サクラステージと渋谷ストリームの接続
自由通路と各再開発施設内通路を活用した連続的な歩行空間の整備。
桜丘地区から明治通り方面へ広がる回遊動線の起点。
6.新南改札エリアの商業施設開業
2026年6月に猿田彦珈琲、そばいち、NewDaysなど計4店舗が開業。
通勤・通学利用者や来街者の利便性向上と賑わい創出。
7.完成へ向けて姿を現す新駅舎
白い列柱やメタリックな天井が特徴的な外観・内装デザイン。
2026年度末の自由通路完成と2027年春頃の全体完成に向けた整備進展。

渋谷駅南口橋上駅舎は、渋谷サクラステージや渋谷ストリームなど、国道246号南側で進む大規模再開発と連携して整備されている新しい駅施設です。
従来の新南改札は更に南側、渋谷サクラステージ南東側付近の埼京線ホーム寄りに位置していましたが、利用者の動線や乗り換え利便性に課題がありました。そこでJR東日本は線路上空に新たな橋上駅舎を建設し、駅と街を一体的に結ぶ新たな玄関口を整備しています。
建物は鉄骨造6階建て、延床面積約5,300㎡。3階部分に改札やコンコース、店舗を配置し、4階から6階には賃貸オフィスを導入する複合施設として計画されています。駅機能だけでなく都市機能も備えた新たなランドマークとなる見込みです。

2024年7月21日には、新駅舎の一部供用開始に合わせて新南改札が移転しました。新しい新南改札は橋上駅舎3階に設置され、山手線ホームと埼京線ホームの双方へ直接アクセスできる構造となっています。これまで必要だった遠回りや階層移動が減少し、乗換利便性やアクセス性が大きく向上しました。
同時に券売機やトイレ、エレベーター、エスカレーターなども整備され、バリアフリー環境も改善されています。新南改札は渋谷サクラステージと渋谷ストリームを結ぶ結節点としても機能しており、駅と街の一体化が着実に進んでいます。


新駅舎と一体的に整備されているのが「渋谷駅南口北側自由通路」です。この自由通路は地上3階レベルに整備される跨線橋で、全長約50m、幅員約12m、天井高約9mという大規模な歩行者空間となります。事業主体は渋谷区で、全体事業費は約37億円(別資料には約27億円との記載もあり)です。
国道246号より南側では、長年にわたりJR線が東西の市街地を分断してきました。自由通路の完成により、渋谷サクラステージ側と渋谷ストリーム側が直接結ばれ、桜丘地区から明治通り方面まで連続した歩行者ネットワークが形成されます。
また、従来は国道246号のデッキを経由する必要があった動線が短縮され、歩行距離は約200m短縮されるとされています。利便性向上だけでなく、災害時の避難経路確保や回遊性向上にも大きく寄与する計画です。


2026年6月1日には、新南改札内外に4店舗がオープンしました。改札内には駅そば店「そばいち」とコンビニエンスストア「NewDays」が出店し、通勤・通学利用者の利便性を高めています。一方、改札外には恵比寿発のスペシャルティコーヒー専門店「猿田彦珈琲」が2業態で出店しました。
カフェスタンド形式の「Short」と、45席を備えた滞在型店舗「Tall」が設けられ、オフィスワーカーや来街者が気軽に利用できる空間となっています。さらに、渋谷駅社員との共同開発による「渋谷新南改札ブレンド」も販売され、新たな駅の個性づくりにも取り組んでいます。駅構内の単なる通過空間ではなく、滞在や交流を促す都市型駅空間への転換が進められています。

2026年6月時点では、駅舎外周を覆っていた足場や仮囲いの撤去が徐々に進み、建物の外観や内装デザインが徐々に明らかになっています。
特に印象的なのが、木の枝のように途中から分岐する白色の列柱です。自由通路上空の天井を支える特徴的な構造となっており、渋谷駅周辺の新しい景観を形成しています。また、天井には銀色のメタリックな仕上げが採用され、近未来的な空間デザインが特徴となっています。

現在も渋谷駅南口橋上駅舎では整備工事が進められており、2026年度末には自由通路が完成する予定です。さらに2027年春頃には橋上駅舎全体の完成が見込まれており、渋谷駅南側の新たな玄関口として本格的に機能を開始することになります。
渋谷駅周辺では100年に一度といわれる大規模再開発が続いていますが、南口橋上駅舎はその最後の重要ピースのひとつとして、駅と街をつなぐ新たな結節点となることが期待されています。
出典
・株式会社JR東日本クロスステーションデベロップメントカンパニー JR渋谷駅新南改札内外の新エリアに4ショップがオープン!!
・東日本旅客鉄道株式会社 渋谷駅新駅舎の一部使用開始及び新南改札の移転について
最終更新日:2026年6月10日