長崎市では、長崎駅周辺土地区画整理事業の一環として、長崎駅東口駅前広場(交通広場・多目的広場)の整備が進められています。2026年5月15日には、従来の高架広場に代わる新たな「歩道橋(南北接続デッキ)」が供用開始となり、長崎駅東口の南北移動や国道202号横断歩道橋との接続性が大きく向上しました。新デッキは単なる通路ではなく、駅前空間のランドマークとしてデザインされており、長崎の新たな玄関口を象徴する施設となっています。
今後は多目的広場や交通広場の整備が本格化し、仮設バス停の移設や交通結節機能の強化が進められます。長崎駅東口駅前広場は、駅利用者や観光客だけでなく、市民にとっても憩いや交流の場となることが期待されており、完成は令和9年(2027年)夏頃を予定しています。西九州新幹線開業や駅周辺再開発によって大きく変貌した長崎駅周辺は、国際観光都市・長崎の新たな顔として着実に進化を続けています。
長崎駅東口駅前広場整備の概要
1.長崎駅東口駅前広場の整備概要
長崎駅周辺土地区画整理事業の一環として進められている東口駅前広場整備。
交通結節機能と交流機能を兼ね備えた長崎の新たな玄関口の形成。
2.南北接続デッキの供用開始
従来の高架広場に代わる歩道橋「南北接続デッキ」が令和8年5月15日に開通。
駅と国道202号沿いの交通施設を結ぶ新たな歩行者動線の創出。
3.ランドマーク性を備えた歩道橋デザイン
延長約93メートル、最大幅員4.5メートルを確保したゆとりある歩行空間。
長崎の陸の玄関口にふさわしい景観形成を目指した象徴的なデザイン。
4.快適な歩行者ネットワークの構築
エレベーターやエスカレーターと連携したバリアフリー動線の整備。
駅・バス・路面電車・市街地を結ぶ重層的な歩行者ネットワークの形成。
5.高架化と西九州新幹線で進化した長崎駅
令和2年の在来線高架化と令和4年の西九州新幹線開業による駅機能の向上。
長崎港や稲佐山を望む開放的な駅舎と新たな都市基盤の整備。
6.周辺開発による都市拠点の形成
出島メッセ長崎やJR長崎駅ビルの開業による賑わい創出。
商業・観光・ビジネス機能が集積する長崎市の新たな都市拠点の形成。
7.令和9年夏頃の完成に向けた今後の展望
多目的広場や交通広場の整備が本格化する東口駅前広場事業。
市民や観光客が集う交流空間と交通結節点の完成。

長崎駅東口駅前広場は、長崎駅と市街地を結ぶ新たな玄関口として整備されている大規模な公共空間です。長崎駅周辺土地区画整理事業の中核施設の一つであり、東口駅前交通広場、多目的広場、歩行者空間などで構成されます。
長崎市では、駅舎から国道202号沿いのバス停や路面電車電停まで約200メートル離れていることから、駅とまちを安全かつ快適につなぐ空間づくりを重視しています。単なる交通結節点ではなく、市民や観光客が集い、交流し、長崎らしさを感じられる広場として計画されています。
また、駅前広場は長崎港や稲佐山など周辺景観との連続性も意識しており、国際観光都市・長崎の玄関口にふさわしい都市空間の形成を目指しています。


令和8年5月15日、東口駅前広場整備の象徴的な施設である「南北接続デッキ」が供用開始されました。この歩道橋は、これまで長崎駅前に存在していた高架広場に代わる施設で、駅前の南北方向の歩行者動線を強化する役割を担います。長崎市が整備を行い、供用開始後は長崎県が「駅前第四歩道橋」として維持管理を行います。
工事期間中は仮設歩道橋や迂回動線による不便がありましたが、今回の完成によって駅前の歩行環境は大きく改善されました。今後は駅利用者だけでなく、観光客や周辺施設利用者の回遊性向上にも大きく貢献することが期待されています。


南北接続デッキは単なる歩道橋ではありません。設計コンセプトには「長崎の陸の玄関口にふさわしいランドマーク」が掲げられており、デザイン性にも強いこだわりが見られます。
橋梁は延長約93メートル、幅員3.0~4.5メートルを確保。歩行者交通量が多い区間では4.5メートルの広い空間を設け、イベント鑑賞や写真撮影もできるゆとりある構成となっています。
また、橋梁下には多目的広場やバス停が整備されることから、見上げた際の景観にも配慮。特徴的なストラット部材を採用し、配線類を目立たせない工夫も施されています。橋脚についても圧迫感を軽減するため細身のデザインとされており、洗練された都市景観の形成に寄与しています。


長崎駅周辺の再整備では、地上とデッキを組み合わせた立体的な歩行者ネットワークの構築が重要なテーマとなっています。
南北接続デッキは、駅舎のある1階動線と国道横断歩道橋が接続する2階動線をスムーズにつなぐ役割を果たします。エレベーターやエスカレーターを備えた昇降施設との連携により、バリアフリー化も実現しています。
これにより、路面電車電停やバス乗り場、市街地方面への移動がより分かりやすく快適になります。将来的には周辺施設とのデッキ接続も進み、長崎駅を中心とした回遊性の高い都市空間が形成される見込みです。


長崎駅周辺再整備の大きな転機となったのが、令和2年3月28日に実施された在来線の高架化です。長崎本線浦上~長崎間約2.4キロメートルの連続立体交差事業により、駅舎は従来位置から約150メートル西側へ移転しました。これによって踏切による交通渋滞や市街地分断が解消され、新たな都市開発のための広大な空間が創出されました。
さらに令和4年9月23日には西九州新幹線が開業。長崎駅は新幹線と在来線が乗り入れる終着駅となり、日本最西端の新幹線駅として新たな役割を担うことになりました。高架化された駅舎からは長崎港や稲佐山を望むことができ、開放感あふれる空間となっています。現在の東口駅前広場整備も、こうした鉄道インフラ整備と一体的に進められているプロジェクトです。


長崎駅周辺では近年、多くの大型施設が相次いで開業しています。令和3年11月にはMICE施設「出島メッセ長崎」が開業し、国際会議や展示会、イベントの開催拠点として機能しています。さらに令和5年11月にはJR長崎駅ビルが開業し、商業施設やホテル、オフィスを備えた複合施設として長崎の新たなランドマークとなりました。
駅周辺には県庁舎や長崎警察署、長崎スタジアムシティなども立地し、長崎市の新たな都市拠点として急速に発展しています。東口駅前広場の完成によって、これらの施設同士の回遊性や利便性がさらに高まり、長崎駅周辺全体の価値向上につながることが期待されています。

南北接続デッキの完成により、東口駅前広場整備は新たな段階へ入りました。今後は国道側の多目的広場整備が本格化し、令和8年内には仮設バス停が新歩道橋下へ移設される予定です。その後、交通広場の整備工事にも着手します。
完成後の多目的広場は、現在の高架広場を大きく上回る規模となり、市民の憩いの場としてだけでなく、長崎くんちをはじめとするイベントや交流活動の舞台としても活用される計画です。
長崎駅東口駅前広場は、鉄道・バス・路面電車を結ぶ交通結節点としての役割に加え、市民や観光客が集う交流拠点として整備が進められています。令和9年夏頃の完成を迎えれば、長崎の陸の玄関口はさらに魅力的で快適な都市空間へと生まれ変わることになるでしょう。
出典
・長崎市 長崎駅周辺整備室
・長崎市 長崎駅東口駅前広場上の新歩道橋(南北接続デッキ)が通行できるようになります
最終更新日:2026年6月12日