2025年3月28日、大阪市中央区に位置する歴史的スポット・難波宮跡公園の北部ブロックに、新たな商業施設「なノにわ」が誕生しました。この施設は、NTT都市開発株式会社を代表とする「難波宮跡公園「みんなのにわ」プロジェクト」が手がけた、大阪市初のPark-PFI事業による取り組みです。難波宮跡という歴史的価値の高い空間と調和しながら、現代の暮らしに必要な賑わいを創出することを目指し、公園の新たな価値を引き出しています。このプロジェクトは、歴史公園、都市公園、そして街をつなぐ結節点という三つの機能を融合させたユニークな空間として整備されました。
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難波宮跡公園(北部ブロック)・なノにわの概要
1. 開業概要
2025年3月28日、大阪市中央区の難波宮跡公園(北部ブロック)に、歴史と自然を生かした商業施設「なノにわ」が開業。大阪市初のPark-PFI事業として整備され、都市公園に新たな賑わいを創出。
2. 施設の特徴
「なノにわ」は全4棟で構成され、飲食を中心に13店舗が出店。公園と一体化した開放的な設計で、テラス席や景観との調和を意識した空間づくりがなされている。
3. 出店テナント
カフェ、ベーカリー、回転寿司、焼肉、多国籍料理などバラエティ豊かな店舗が揃い、朝から夜まで幅広いニーズに対応。代表的な店舗には「OSA COFFEE Parks」「Sunny Side」「大起水産回転寿司」などがある。
4. 歴史資源との融合
公園内には難波宮の遺構(正殿跡、回廊跡、瓦堆積など)を表示し、解説板を設置。来園者が古代の都の面影に触れられるよう配慮され、観光・教育両面での価値を提供。
5. アクセスと立地の魅力
Osaka Metro谷町四丁目駅から徒歩1分、大阪城や大阪歴史博物館にも近く、今後は隣接するホテルとも連携。都市・観光・生活のハブとしての機能を担う。
6. 技術と環境配慮
ARによる歴史体験「NaniwaAR」、芝刈りロボット、太陽光パネル、EV充電器、フリーWi-Fiなどを導入し、利便性とサステナビリティの両立を図る次世代型公園管理を実現。
7. イベントと今後の展望
開業イベントではFM802公開収録やノベルティ配布を実施。今後も多文化フェスや地域連携イベントを継続し、観光・地域交流の拠点としてさらなる発展を目指す。

「なノにわ」は、緑豊かな難波宮跡公園の芝生広場に隣接し、自然と歴史を感じながら憩いと交流を楽しめる新たな商業施設です。施設は、開放感あふれるデザインで、公園の景観と調和しながら4棟にわたって構成され、全体で約1,817平方メートルの建物に13の店舗が入居しています。


入居する店舗は、カフェやベーカリー、多国籍料理、焼肉、回転寿司など、バリエーション豊かな飲食店が中心となっており、来園者の多様なニーズに応えています。例えば、こだわりの焙煎コーヒーとスイーツを楽しめる「OSA COFFEE Parks」や、焼きたてのパンを提供する「Sunny Side」、バラエティに富んだ料理を提供する「THE PORT -on the Green-」、本格焼肉を味わえる「浪華焼肉さぶろう」、そして新鮮な魚を気軽に楽しめる「大起水産回転寿司」などが訪れる人々を迎えます。

これらの店舗は、それぞれがテラス席や公園との視線の抜けを意識した設計となっており、屋外空間との一体感を感じながら、四季折々の自然や遺跡の風景を楽しめるのが大きな魅力です。開業時間は午前8時から午後10時まで(※店舗により異なる)で、朝の散歩ついでのモーニングから、仕事終わりのディナーまで、あらゆる時間帯に対応しています。
今後は、地域住民だけでなく、大阪を訪れる観光客やビジネスパーソンなど、さまざまな層の人々にとって、食と交流を楽しむ新たな拠点となっていくことが期待されています。


難波宮跡は、大化の改新が起こった645年から、平安遷都前後の784年にかけて、約150年間にわたり我が国の首都あるいは副都として機能していた歴史ある地です。この地域は、「難波宮跡附法円坂遺跡」として国の史跡にも指定されており、文化的・教育的にも非常に価値の高い場所です。
今回の公園整備では、こうした歴史的価値を損なうことなく、むしろそれを際立たせるかたちで、後期内裏正殿や前期・後期回廊、そして瓦堆積遺構などの遺構が公園内に表示されました。これにより、公園を訪れる人々は、現代の都市空間のなかで、古代の都の面影を身近に感じられるようになっています。
また、遺構の近くにはわかりやすい歴史解説板が設置され、訪問者がその背景にある歴史的文脈を理解しやすいよう工夫されています。これにより、難波宮跡公園は観光スポットとしてだけでなく、学びの場としても機能するようになり、学校行事や家族連れの学習体験の場としても利用されることが期待されています。

難波宮跡公園北部ブロックは、大阪城公園や大阪歴史博物館といった大阪を代表する観光資源にもほど近く、Osaka Metro谷町四丁目駅から徒歩1分というアクセスの良さが特徴です。その立地条件により、地元の住民だけでなく、観光やビジネスで訪れる人々にとっても非常に便利で立ち寄りやすい場所となっています。
また、すぐ近くには宿泊施設「パティーナ大阪」が2025年5月に開業を予定しており、公園と連動した歩行者ネットワークの整備も進められています。これにより、公園を中心とした回遊性の高いエリアが形成され、地域全体の活性化に大きく寄与することが見込まれています。
このように、難波宮跡公園北部ブロックは、自然・歴史・商業・交通といったさまざまな都市資源をつなぐ結節点として、都市の多機能化に貢献しています。

「なノにわ」を含む北部ブロックでは、来園者の利便性向上と環境への配慮を両立させるため、さまざまな先進的な技術が導入されています。その一つが、AR技術を活用した「NaniwaAR(なにわーる)」で、スマートフォンを通じて、かつてこの地に存在していた古代建築の姿をARでリアルに体験することができます。表示言語は日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語の5言語に対応しており、海外からの観光客にも親しみやすい設計となっています。
さらに、公園内には環境に優しい芝刈りロボットや、再生可能エネルギーを活用する太陽光パネル付きLED街路灯が導入され、持続可能な管理が実現されています。EV充電器の設置やOsaka Free Wi-Fiの整備など、都市型公園としての利便性もしっかりと確保されており、多様な来園者が快適に過ごせる環境が整えられています。


開業を記念して、2025年3月28日から3日間にわたり盛大なオープニングイベントが開催されました。イベントではFM802による公開収録のほか、来場者限定のオリジナルグッズの配布や、SNSキャンペーンなどが行われ、多くの人々が公園を訪れ、その新たな魅力を体感しました。
今後も、「なノにわ」や難波宮跡公園では、年間を通じてさまざまなイベントが予定されています。これまでにも、食と国際文化を融合させた「NANIWANOMIYA WORLD KITCHEN FEST.」、ベトナムの旧正月を祝う「ベトナムテト祭り」、地域住民と連携したピクニックイベント「なにピク」、春の訪れを祝う「FUN FUN EASTER」などが実施されており、幅広い世代に支持されています。
これらの取り組みを通じて、難波宮跡の歴史と価値を次世代に継承しながら、人と街、自然を結びつける場としての「なノにわ」は、今後も大阪の新たなランドマークとして発展し続けることでしょう。
最終更新日:2025年6月8日